
おもちゃの遊ばせ方~環境づくりのポイント
せっかくおもちゃを買っても子どもが遊んでくれない、こんな悩みを持っている方は多いのではないでしょうか。
子どもがおもちゃで遊ぶには、そのための環境を整えてあげる必要があります。
環境づくりのポイントは、次の4つです。
- もの(おもちゃ)
- 空間
- 時間
- 人
ここでは、保育園で実践されている環境づくりのポイントを順にご紹介いたします。家でお子さんに実践するときの参考にしてみてください。
環境づくりのポイントを知ると、今よりも子どもがおもちゃで遊ぶ時間が増えるかもしれません。
ただし、最初に言っておかなければなりませんが、環境づくりにはちょっとした配慮が必要です。
テレビやスマホと同じで、おもちゃも与えるだけではよくありません。でも少し工夫をすると、結果的に子どもが集中して遊ぶようになるでしょう。
子どものためにもっとおもちゃで遊んでほしい、という人はぜひ読んでみてください。
環境づくりのポイント①おもちゃの選び方
子どもの成長・発達に合わせておもちゃを選ぶ
ポイントの1つ目はおもちゃの選び方ですが、子どもに合っていることが大切です。
子どもに合っているおもちゃとは、
子どもの成長・発達に合わせておもちゃを選ぶ
詳しくは、こちらを読んでみてください。
キャラクターものはすぐ飽きる
テレビに登場してくるキャラクターもののおもちゃは、子どものウケがいいです。
スーパーのおもちゃ売り場にはこのようなおもちゃが多く、子どもの注意を引くには手っ取り早いですが、すぐに飽きてしまいます。気づいたら使わないおもちゃが多くなっていないでしょうか?
子どもにとっていいおもちゃは、自然と子どもが夢中になって遊びます。
おもちゃの量は多くなくていい
おもちゃの量が多いと、子どもは目移りしてどのおもちゃで遊んでいいか混乱してしまいます。
夢中になると子どもは繰り返し遊ぶので、そんなに多くの量は必要ありません。
ただし子どもの興味・関心には個人差がありますから、何種類かは用意したほうがいいでしょう。おもちゃを全部出しても、子どもと一緒にかたづけられる数が目安です。
量が多いなと思ったら、子どもの目の前には見せないで、タイミングをみて入れ替えをしてもいいでしょう。
環境づくりのポイント②空間づくり
「いつもと同じ」は子どもが安心する
遊ぶスペースは日によって変えずに、なるべくいつも同じにしましょう。子どもは、「いつもと同じ場所」という安心感によって目の前の遊びに集中することができます。
また、おもちゃを置く位置は固定し、子どもから見えやすく手が届く位置に置きましょう。できればケースなどに入れず、手を伸ばせばそのまますぐ遊べる状態で並べておくのがいいでしょう。
小さなものでいいので、おもちゃ専用の棚があるといいです。子どもの目の高さに合うように低い高さのものがいいですね。
子どもが集中できるように「安全」、「整理整頓」
まず安全であることが第一です。子どもが周りにぶつかってケガをしないよう、危険なものは取り除きましょう。
集中して遊ぶためには周りを整理整頓をして、子どもの視界に他の刺激が入らないようにしましょう。テレビは刺激が強いのでつけっぱなしにせず消します。
もし机と椅子を使う場合は、子どもに合う高さのものを使いましょう。
環境づくりのポイント③時間
遊びの時間は生活の一部
子どもにとって遊びの時間は大切な時間です。大人がイメージする「遊び」とは違い、遊ぶことによって子どもは成長します。
保育園では必ず遊びの時間が一日のスケジュールに組まれています。休みの日はつい親の用事につきあわせてしまいがちですが、家でもなるべく室内遊びや外遊びの時間を作ってあげてください。
3歳未満の子どもでまだ小さいうちは食事・トイレ・睡眠の時間が長めになり、時間を確保するのも大変だと思いますが、遊ぶ前にはきちんと終わらせて遊びに集中できるようにしましょう。
そして遊びに集中しているときは、遊びを中断させないよう気をつけてください。
環境づくりのポイント④親の関わり方
遊びの主役は子ども
実は大人の関わり方は、最も大切な環境の一つです。
大切なポイントは、
「遊びの主役は子ども」を常に意識する
しかし、ついこんな事をやっていないでしょうか?
- 親がいいと思った遊びを教えようとする
- はやいうちに数字や英語を覚えさせようとする
子どものためにと思ってやるのですが、子どもにとって何が本当に大事かを考えたときによくありません。
では、「遊びの主役は子ども」を意識した大人の関わり方とはどういうことでしょうか。
子どもの主体性を大切にする①遊ぶ内容は子どもが決める
子どもは、自分が面白そうだと思ったものには自分から選択して遊ぼうとします。大人が一方的に選んだ遊びでは、子どもの主体性は育たず指示待ちの態度が身についてしまいます。
子どもが自分から選択して遊ぶとき、つまり主体的に遊ぶとき、時間がたつのも忘れて集中して遊びに没頭し、成長していきます。
そのためには、
「遊ぶ内容は子どもが決める」
ということが大切です。
おもちゃで遊ぶ場合は、いくつかのおもちゃを選べるように子どもに見える位置に並べて置いておくとよいでしょう。
子どもが興味や関心を示していないのに、数字や英語の遊びを取り入れた早期教育をしようとするのはやめましょう。かえって数字や英語を嫌いになってしまう可能性があります。
子どもの主体性を大切にする②大人は見守りながらサポートする
大人は基本的に見守っていてよいです。
ただし見守ると言うと何もしなくてもいいのかと聞こえますが、子どもが遊びに集中しやすいようにサポートするがよいでしょう。
モデルを示す
子どもが遊び方がわからず、おもちゃを手にしても戸惑っているようなときは、大人が直接解決するのではなくヒントやアイデアを出したりすると遊びが発展していきます。
また大人が楽しそうに遊ぶ姿を見せて共有することで、子どもの意欲や好奇心はよりいっそう育まれます。
子どもの「うれしい」に共感する
子どもが遊んでいる様子に合わせて、「できたね」、「音がきれいだね」など、その子どもの年齢に合わせた表現で言葉をかけてあげると、子どもは安心して遊ぶことができます。
また乳児など小さいうちの言葉がけは、言葉の理解を促します。
人形に名前をつける
もし人形があれば名前をつけることを提案してみましょう。
人形遊びは、自分が親にしてもらったのと同じように人形にお世話をすることで、他人を愛おしく思う感情が芽生えていきます。名前をつけることでより愛着が湧くでしょう。
先回りしない
子どもの遊び方に正解はありません。夢中になっておもちゃで遊んでいる過程が大事なのです。
何かを「できる」ようになることを期待したり、先回りして大人が思う正解を教えようとしたりしてはいけません。
大人が強制する遊びでは、子どもは夢中になって遊びません。
子どもの主体性を大切にする③かたづけも子どもに任せてみる
子どもに「かたづけなさい!」と言わなくて済むにはどうしたらよいでしょうか。
かたづけを強制したり勝手にかたづけをしたりしないで、「子どもに任せてみる」の姿勢がいいかもしれません。大人は一緒にかたづけを手伝ってあげましょう。
子どもは本来「いつもと同じ」状態が好きです。次のポイントを意識すると、子どもがかたづけられるようになるかもしれません。
遊びの流れの中でかたづけをする
かたづけも遊びのメニューにして必ずやるようにしましょう。ひとつ使い終わったら元に戻すことを教え、かたづけることを習慣にすると、一度にたくさん出して散らかし放題ということもなくなるでしょう。
かたづけやすい環境づくり
空間づくりのポイントでも言いましたが、おもちゃを置く場所をいつも同じ位置にするとわかりやすく子どもは安心します。
またおもちゃの量は多すぎると、かたづけるのが難しくなります。子どもが一度にたくさん出してしまっても、散らかりすぎない程度の量にしましょう。
できることから始めてみる
さてここまでおもちゃの遊ばせ方について、環境づくりのポイントをご紹介してきましたがいかがだったでしょうか。
①おもちゃ、②空間、③時間、④人の4つのポイントを挙げましたが、正直なところ、忙しい子育ての合間にこんなに気を遣わないといけないのかと思うかもしれません。
できる範囲でできることから始めてみるといいと思います。
おもちゃをレンタルする
おもちゃ選びに困るという場合は、おもちゃをレンタルするという方法もあります。
WithToy(ウィズトイ)のサービスでは、
- 年齢、発達に合わせておもちゃを選んでくれる
- 定期的に交換できる
- 毎月の料金は定額制
- レンタルなのでおもちゃの収納・処分に困らない
気になる方はぜひ試してみてください。