バスにのって
バスにのって
- 作 :荒井良二
- 出版社 :偕成社
- 出版年 :1992年
- 対象年齢:5歳~
物語は、広い砂漠の真ん中のバス停で一人の旅人がバスを待っているシーンから始まります。しかし、バスはなかなか来ません。読者はこの旅人とともに、不思議な空間に引き込まれていきます。
この絵本は、待つことの不安や焦りを描きつつも、やがて訪れる心の安らぎを表現しています。旅人は結局、バスが来ないことに気づき、自分の足で歩き出す決心をします。このシンプルな行動が、読者に「歩けばいいんだ」と感じさせ、心をリラックスさせます。
子どもだけでなく、育児に疲れた母親が偶然この絵本を読んだ際、「真面目でカツカツだった心をリラックスさせてくれた」と述べています。彼女はこの絵本を通じて、待つことに疲れた時に自分のペースで進むことの大切さを再認識しました。シンプルで心地よい物語が、読者の心にやさしく響く一冊です。